住宅関連記事・ノウハウ
高齢者のリフォームに関する心境 徹底調査!住宅の安心・安全につながるリフォームを
1 高齢者のリフォームに関する心境 徹底調査!
高齢者のリフォーム需要について、たまたま被災した仙台の両親の家や、弊社にご相談いただいているお客さまの事例から、似たような傾向がデータとして公開されているものがないかどうか、調べてみました。
ネットで調べてみたところ、シニアマーケティングの(株)ジー・エフ(東京都文京区)にて調査した、中高齢層に住まいの満足度やリフォーム経験などを聞いた「シニア・高齢者の住宅リフォーム」調査データが公開されておりました。このデータは、高齢者のリフォームに関する心境を緻密に分析していたデータでした。
シニア・高齢者の住宅リフォームに関する調査
こちらから【有効回答数992件】(外部リンク:(株)ジー・エフ)
リフォーム後、高齢者ほど怪我が少なくなった? リフォームに期待することは怪我防止!
ここでは、実に興味深いデータが公開されています。83.8%の方が、現在のお住まいに満足していらっしゃるようですが、築年数別にみると、築年数が5年未満で61.8%が「とても満足」と回答。ただし、築25年以上では30.9%の方が「とても満足」と、築年数が経過するにつれて満足度は低下しています。
次に、リフォームのご経験は、築年数15年を境に増加に転じます。築年数別リフォーム経験についての設問では、築25年以上ではなんと51.2%もの方がリフォーム経験をお持ちです。
リフォームをした箇所トップは「お風呂」56.4%で「外壁や屋根」55.9%「キッチン」55.6%と続きます。これは、複数の弊社の施工会社会員の方々にお聞きしても、同様な傾向を示しています。加齢に伴う住まい環境の改善を目的として、リフォームに踏み切る方々も多いですが、現実は、水まわりなどの設備老朽化に伴い必要に迫られてリフォームに踏み切るご家庭も多いことがうかがえます。
2 住宅の安心・安全につながるリフォーム
リフォーム経験をお持ちではない回答者に今後のリフォーム意向を聞くと、「リフォームをしたい」は13.2%に対し、「リフォームをしたくない」が86.8%にものぼります。しかも、この傾向は年代が上がるにつれ、したくない派が増えているのです。(50代で79.1%→80代で93.0%)80代にもなると先行き短いから無理してリフォームすることないという気持ちをはじめ、東日本大震災の被災地では若いひとに迷惑かけられないからと、公的な義援金や復興支援金、応急修繕費補助などの公的スキームを高齢者ほど申請しない傾向が増加しているようなのです。高齢者の住宅内事故発生を少なくするためにも、住宅の安心・安全につながるリフォームは積極的に取り組んでいただきたいところなのですが、残念ながら後期高齢者と称される80代にさしかかると、そのような意欲も減退してしまう様子なのです。
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