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住生活コンサルタント 早坂淳一 ネクスト・アイズ株式会社建物を巨大地震から守る耐震構造・制震・免震構造!メリット・デメリット徹底解説

ここ10年ほどのあいだ、東日本大震災や熊本地震、鳥取中部地震をはじめとする巨大地震が全国各地で発生しています。そのたびに被災地では倒壊した建物が覆い尽くす凄惨な後景が報道されます。ただ、このような報道の中でも、新しそうな建物は倒壊していることが圧倒的に少ない印象をうけます。これは「新しい建物では地震に備えるための構造が用いられている」というのが大きな理由です。

住宅に限らず、地震に備える一般的な建築物の構造形式は大きくわけて耐震構造・制震構造・免震構造の3つの構造があります。その違い、特徴とは何か。地震にそなえる建築物の構造について詳しくご説明します。

1 地震から守る3つの建物構造 耐震構造

スモリホールディングス施工事例より
スモリホールディングス施工事例より

耐震構造

耐震構造とは、頑丈な柱・梁(はり)・筋交いなどで建物の構造を頑丈にして、大地震の揺れに耐える強度を得る方法です。現在の建築基準法でも定められているベーシックな構造で、昭和56年6月1日以降に新築された建物および収容家財については「地震保険の建築年割引」対象にもなる構造です。耐震等級1~耐震等級3まで法律に基づく住宅の耐震性能の評価基準も定められています。

耐震等級の目安とされている基準は以下の通りです。

  • 耐震等級1:建築基準法と同程度の耐震性をもつ建物
  • 耐震等級2:等級1で想定する地震の1.25倍の耐震性をもつ建物
  • 耐震等級3:等級1で想定する地震の1.5倍の耐震性をもつ建物

耐震等級1の目安は、数百年に一度発生する可能性がある大地震(震度6強から7)で建物が倒れない程度の強さ。建物が傾く可能性はあります。数十年に一度発生する震度5強程度の地震では、外壁、内壁に被害は出ない程度の強さになります。

耐震構造のメリット

低コストで地盤の制約も少ないく、耐震構造の最大のメリットは、制震構造・免震構造に比べて低コストで建てることができること。また地盤の制約も少なく地下室などつくる際も制約を受けないことが挙げられます。したがって、多くの住宅やビルで採用されています。建築基準法で定められている最低限の基準も、耐震構造の考え方を基本的考え方としています。

耐震構造のデメリット

地震の振動は建物に直接伝わり、耐震構造は、建物の構造を頑丈にすることで地震の揺れに備えることから、地震のエネルギー(振動)は建物に直接伝わります。よって、建物自体のゆれや損傷、家具の倒壊といった建物内の被害も制震構造・免震構造に比べて大きくなります。なお、耐震構造では2階で感じる揺れは1階の揺れの1.6倍にも増幅されるともいわれています。そして地震の回数に伴い損傷が進むこと。熊本地震のように震度6強クラスの地震が複数回にわたって立て続けに発生してしまうことも考えておかなければなりません。耐震構造では複数回の地震が立て続けに発生してしまうと、地震の回数に伴い建物の損傷が進んでいきます。

2 地震から守る制震構造

アッシュホーム施工事例より
アッシュホーム施工事例より

制震構造とは

建物の構造にゴム、バネ、ダンパーといった制震部材を設置することで、地震の揺れによる建物のダメージを抑える方法です。耐震構造に比べて揺れを20%程度減らすことが可能です。新築時に制震装置を導入した場合、おおむね50~100万円程度の追加で済みますが、地震保険割引は、耐震住宅と同じ建築年割引対象になります。

メリット

  • ・建物自体の変形・損傷を防ぐのに効果的制震部材が揺れに追従して地震のエネルギーを吸収し別のエネルギーに変え揺れを少なくするため、建物自体の変形・損傷を比較的すくなくする効果があります。
  • ・耐震構造と同じように、地盤の制約は少ない地盤の制約が少なく、地下室などをつくる際も制約を受けることがないので、最近では新築住宅やビル・マンションでも多く採用されるようになってきました。>

    デメリット

    • ・構造上、地盤からの揺れは防ぐことはできない耐震構造よりは揺れにくくなりますが、免震構造より揺れる。
    • ・既存住宅では、期待した効果が発揮されない可能性も制震構造で建てた建物は、制震装置によって発生する力を受け止めて逃がす構造になっています。そのため、地震による破損は最小限に抑えることが可能。

    普通の壁の構造のまま制震装置を導入しても、制震装置により発生する力を、装置を取付けた壁で逃がす構造になっていないため、制震装置が作動するまえに建物が破壊されてしまう可能性があります。そのため、リフォームで制震装置を設置する場合は耐震補強より、まずしっかりした耐震構造に補強することをおすすめいたします。耐震構造の方が、比較的安価に済むのもポイントです。

    3 地震から守る免震構造

    ken-ken inc.,施工事例より
    ken-ken inc.,施工事例より

    免震構造とは

    建物の土台と地盤の間に積層ゴムなどの免震装置を設置することで、地盤の揺れを建物に伝えにくくする方法です。揺れを軽減するのに最適な免震構造は、建物の変形・損傷、建物内の被害が大幅に低減されるため注目を集めています。身近な例では、東京駅 丸の内駅舎は免震建築物になっています。

    メリット

    • ・揺れを軽減すること。建物が地盤の揺れに対して反作用で移動(地震の揺れに共振しない)するため、建物自体の揺れが耐震・制震に比べ3分の1程度に軽減されます。
    • ・地震保険の免震建築物割引が適用すること。耐震等級3と同じく地震保険料が50%割引になります。

    デメリット

    • ・免震工事にかかる莫大な費用免震建築物にするには、一般的な2階建住宅でも、坪あたり最低10万円以上の追加費用がかかります。大よそ、300万円程から費用がかかるものとお考えください。
    • ・基礎や地盤などいろいろな制約条件がある基礎や地盤の制約が大きく、特に土地自体の狭い物件への導入は難しい場合もあります。その他に、台風などの強風で建物が揺れてしまう、地下室をつくることが非常に難しい、振動で建物が動くためエアコンの室外機は壁から離して設置しなければならない、など金額以外に様々な配慮が必要となります。

    いつ、どこで起こるかわからない巨大地震。各構造のメリット・デメリットをきちんと理解し、地震に備えることをおすすめいたします。

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住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルブロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。

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