令和6年に発生した能登半島地震では多くの犠牲者が出ております。余震も続き現在も避難所で過ごされている方が多い中で、災害に遭われた方々にお悔やみ申し上げるとともに被災地の一日でも早い復興をお祈り申し上げます。
私たちの住まいは大地震の直撃を受ける可能性がある日本で、その備えがますます重要となることが今回の地震であきらかになりました。
このページでは、自宅の耐震性を簡単なセルフチェックで確認できるツールを提供しています。過去の地震で倒壊・損傷した建物には共通点があり、それを踏まえたチェック項目をご用意しました。
項目のチェック数によって、お住まいの耐震性に問題があるかを確認いただけます。
チェックして不安な方は、これを機会に専門家へ相談することで、将来的に住まいだけでなく家族を守ることにも繋がります。安全な未来への一歩を踏み出しましょう。
能登半島地震の事例 - 新耐震基準も安心ではない!?
2024年1月1日、最大震度7を記録した石川県能登地方での巨大地震の被害が徐々に明らかになっています。
石川県は1月17日、死者が230人を超えたと発表。
死因の多くは家屋倒壊で、倒れた家屋の下敷きになったと見られております。住宅の全壊、半壊、一部破損も合わせると約3万棟を越えている状況で、耐震化の遅れが課題となりました。
また、能登半島地震では1981年以前の旧耐震基準の建物だけではなく、新耐震基準(1981年~2000年)の物件も倒壊していることが判明しています。石川県珠洲市では、全壊した木造家屋の半数が新耐震基準だったとか。(金沢大学などの調査)
※参照サイト1
※参照サイト2
ポイント
高齢化が進む地域では、住宅の建替えや耐震補強が進んでいないという現状が浮き彫りとなりました。2000年以降の現行基準の建物は倒壊を免れていることもあり、住まいの耐震化は各行政で本腰を入れて進める必要があると考えられます。
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地震大国日本の現実は?耐震診断は必須です!
日本は地震が多い国として知られていますが、2004年の国連開発計画による世界報告書「”災害リスクの軽減に向けて”~開発に課せられた課題」によるとマグニチュード5.5以上の地震が発生する年平均のランキングは、
1位:中国:年間平均回数(1980~2000年) 2.10回
2位:インドネシア:年間平均回数(1980~2000年) 1.62回
3位:イラン:年間平均回数(1980~2000年) 1.43回
4位:日本:年間平均回数(1980~2000年) 1.14回
と、日本よりも多く大きな地震が発生している国は3カ国もあるのです。
地震の規模や被害の大きさがどれだけ深刻?
2018年の記事を参考に経済的被害を調べてみました。
1900年以降の地震で大きな影響を受けたランキングTOP3は以下となります。
順位 | 震災名 | 被害額 |
---|---|---|
1位 | 東日本大震災 | 32.8兆円 |
2位 | 阪神淡路大震災 | 21.3兆円 |
3位 | 中国の四川大地震 | 17.5兆円 |
経済的被害をみると、日本は世界と比べて「地震による影響がかなり大きい」ということがわかります。国土が小さく人口密度が比較的高いだけにいちどの大地震で被る人的・経済的被害は他の国・地域と比較して非常に大きい被害となることがわかります。
大地震で発生する《6つの被害》
(1)家屋の倒壊
強い揺れが起こると、家屋や古いビルなどが崩れたり倒れたりします。たくさんの方々が崩れた家屋や古いビルにに生き埋めになってしまったり、倒壊により落下した外壁や窓ガラスが当たって怪我をします。
(2)火災
関東大震災や阪神淡路大震災では、地震によって発生した大規模な火災が深刻な被害をもたらしました。
地震が発生したとき火を使っていて火災が起こる場合もあれば、家屋の倒壊によりガス管やプロパンガスボンベ、電気配線が破損したことで、火災を引き起こすケースもあります。ガス器具などの安全装置が進化したことで、発災時に火を使っていたことが直接の原因で火災が起きることはだいぶ少なくなりましたが、家屋の倒壊によりガス管や電気配線が破損して火災が発生するケースは少なくありません。
なお、令和6年能登半島地震における輪島市河井町の市街地火災の出火原因は現時点では出火原因はわかりません。
(3)津波
2011年の東日本大震災において、東北地方から関東地方の太平洋沿岸で巨大な津波が観測され、津波被害により多くの死者・行方不明者が出ました。
地震は地上だけでなく、海などでも強い揺れが発生します。その影響で津波を引き起こす場合もあるだけに、海沿いで地震が発生したらまず、津波に巻き込まれないため高台に避難することが、なによりも重要なことになります。
(4)液状化現象
液状化現象とは、地盤が液体状になる現象です。液状化現象は埋め立て地や海・川の近くなどで発生することがあります。東日本大震災においては、関東地方の海や川が近くにあるところで同じ成分、大きさの砂からなる土が地下水で満たされているような複数の場所で液状化現象が発生しました。
(5)地すべり
能登半島地震で明らかになったように、地震を要因とする地滑りは少なくありません。地震による地滑りでは、地震の震動で山などの斜面の上部が動いて発生します。
大雨によって発生する地滑りは、水が多く集まる凹型の斜面で発生することが多いのですが、地震による地滑りは振動の集中しやすい凸型の斜面が、より危険です。
(6)その後の生活
建物が崩れたり重要な設備が壊れたりすることで、その後の生活に大きな影響がもたらされます。
たとえば水道・電気・ガスなどのライフラインが停止してしまうと、長期間にわたる断水・停電・ガスの供給停止が発生し、過去の事例によると各々のライフラインが完全に復旧するまで1か月以上かかります。そのあいだは、トイレも使えない。風呂にも入れないことはもちろん、食事の支度もままならない状況に陥ります。
また、道路や線路の寸断で道路が使えない、電車が動かない、使えてもひどい渋滞、ガソリンや軽油、灯油の備蓄がなくなり、暖房が使えない、自動車を動かせない、食料を始めとする地域の物流が滞る、といった普段の生活に大きな影響が起きる、インターネットや電話が使えないので避難情報や安否確認もたいへんになる、といった、普段の生活に多大な影響をもたらします。
このような生活への影響は、大震災が発生したどの地域でも起こり得ます。特に人が多く集まる大都市では、より深刻な事態になります。
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チェックするだけの簡単!耐震セルフチェックリスト
以下の項目にチェックを入れて、あなたの家の耐震性をまずはご自身でチェックしてみましょう。
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倒壊の可能性が高い建物にお住まいの場合
能登半島地震のように、倒壊する可能性が高い建物の場合、地震によってその建物から避難することができなくなってしまいます。また、倒壊により落下した外壁や窓ガラスにより、ご自身はもちろん避難している方々が怪我をしたり、輪島市河井町の市街地火災が延焼原因としてあげられているよう、地震火災が延焼する原因にもなり得ます。
建物の倒壊や破損を免れると、大震災発生後の生活再建がよりスムーズに大震災が発生した1年後に普段の生活に戻れる可能性も高まります。
大震災が発生したときの建物の耐震性によって、その後の生活が大きく変わるといえます。
今回の耐震セルフチェックで、耐震性に何らか問題があると結果が出た方は、いちど専門家へ相談することが安心への第一歩です。
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家族と財産を守るために、建替え・リフォームも検討しよう
倒壊の可能性が高い建物にお住まいの場合に、いざ対策が必要となった時に、建替えるかリフォームするかで迷われる方も多いようです。ここでは、建替えかリフォームかの判断ポイントを簡単にご紹介します。
建替えよりリフォームをした方がよい条件
リフォームの方がよい条件
- 終の棲家かどうか、はっきりと決まっていない場合
- 将来売却、賃貸、あるいは二世帯住宅となる可能性がある場合
- 将来のライフプランを考えた時に、予算を低額に抑えたい場合
- 昭和56年6月1日以降に確認申請を出した建物で(新耐震基準)、現在の住まいについての不満点が部分的な場合
リフォームするより建替えた方がよい条件
建替えの方がよい条件
- その家を終の棲家とし、かつ承継するものがはっきりとしている場合
- 老後の資金などもしっかりと計算した上で、資金に余裕がある場合
- 既存建物の確認申請が昭和56年6月1日以前に出されたもの、(旧耐震基準)、構造補強に多額の費用がかかる場合
- 現在の住まいの不満点が、構造、断熱、間取り、設備などすべての
- 地盤が弱く、家が傾いているような場合
上記は一例であり、各々の前提条件によって建替えかリフォームか判断は大きくかわる
耐震性に不安のある方は、客観的な立場でアドバイスできるハウスネットギャラリー事務局へご相談ください。
お住まいの地域やライフプランに基づくご計画内容・ご予算により、適切な大震災対策を実行できる住宅会社・リフォーム会社を複数ご紹介いたします。ご紹介した複数の会社のご検討にあたり、客観的・中立的な立場でいろいろなご相談を承ります。
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