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100件以上の3階建て住宅の実例と間取りを紹介!空間を最大限活用するための注意点も解説

執筆・監修:ハウスネットギャラリー事務局 早坂淳一

更新日:2024年3月11日

100件以上の3階建て住宅の実例と間取りを紹介!空間を最大限活用するための注意点も解説

都心部では土地不足と土地価格が高騰しているため、小さな土地を最大限に活かして建てることのできる3階建て住宅は非常に人気です。
一般的には、希望する床面積に対して所有している土地の大きさが2階建てでは満足できない場合に3階建てを建てます。つまり、横に面積が取れない分を上へ伸ばすという考えです。もちろん2階建ての方が空間に余裕が持てますが、3階建てだからこその魅力もあります。
注文住宅の総合情報サイト ハウスネットギャラリーでは、そんな3階建てを最大限に活かした100件ほどの施工事例を掲載中。その事例を参考に、建てる際のポイントや注意点、建築費用などをご紹介します。3階建てでも広々暮らせる間取りのポイントも含め、満足いく3階建て住宅を実現させるポイントをお伝えします。

3階建ては土地代をおさえてお得に住まいを手に入れられる

3階建ては、主に以下のような方におすすめです。
1.利便性の良い土地に家を持ちたい
利便性の良いエリアは土地の価格が高額なため、広い土地を購入するより、狭小地であれば土地の購入価格が抑えられます。そんな狭小地でも希望する家の広さを手に入れるために、3階建ては有効な手段です。

2.現状の2階建てでは部屋数やスペースが足りずに、住みづらさを感じ「建替え」を検討
家族構成の変化によって、部屋数が足りないことや収納スペースが不足しているといったお悩みは多くあります。そんな時、3階建てにすることで必要な部屋をつくることも、収納専用のスペースを確保することも比較的自由にできます。

3.2階建てでは満足できない
法的制限が緩い土地なので「2階建てはもったいない」と思われた場合など、3階建てでこだわりの住まいが実現する可能性が高まります。

何より都市部でも3階建てだと土地代をおさえて住宅を手に入れることが可能なため、ここ何年か人気が高まっているようです。そんな3階建てのメリットとデメリットをご紹介しましょう。

掲載事例:「収納たっぷりの3階建て住宅」 大和ハウス工業株式会社

掲載事例:「収納たっぷりの3階建て住宅」 大和ハウス工業株式会社(こちら
仕事場も兼ね備えた住宅として、ゆとりある生活が実現できるよう3階建てを選択。

メリット1 使えるスペースは有効活用が基本!敷地を最大限に活かせる

可能な限り建物を上に広げることで、床面積を増やすことができ、必要な空間を確保できるのが3階建ての一番のメリット。テラスや屋上までスペースとして活用することも可能です。フロア数も2階建てより、3階建ては多くつくることができるためプライベートな空間が作りやすいのもポイント。各フロアを上手に分けることで家族それぞれの個室だけではなく、「収納」や「趣味」のスペースを設けることも可能。書斎やシアタールームなど家族それぞれの趣味に合わせたフロアづくりをすることも、収納用のフロアつまりウォークインクローゼットを設けることも、3階建ての場合は比較的簡単にできます。

メリット2 階数ごとに使い方を分けることができる

3階建ては、各階で独立した使い方ができるのも特徴です。例えば、1階は店舗や事務所として、2・3階は居住空間とする併用住宅。1階をビルトインガレージにし、2・3階を居住空間とするガレージハウス。完全分離二世帯住宅の場合にも有効です。1階を親世帯、2・3階を子世帯など上手に仕切ることもできます。

メリット3 高さを活かした「眺望」が魅力

2階建てでは味わえない見晴らしは、大きなポイントの1つ。3階建ての方が高い位置に部屋ができるため、窓などを上手に配置することで眺望も良く光や風を取り入れやすい家となります。住宅密集地では特に窓1つで室内の明るさが変わります。3階部分にバルコニーを設けることで、街の景色を楽しむことができるでしょう。ぜひ、眺望を活かしたプランを検討されることをおすすめします。

メリット4 法律上、構造計算が義務付けられているため信頼性が高い

3階建て以上の木造住宅は「構造計算」が義務付けられています。(2階建て以下は不要)構造計算をしなければ建築許可がおりないため、しっかりとした建物ということが証明されます。
3階建ては2階建てに比べ、さらに1階分プラスした重量が建物にかかることになります。2階建てより構造や躯体・地盤はより強固にしなければなりません。また建物自体が上に高くなるため揺れやすくなります。強風などでも2階建てより揺れを感じることもあります。そのため、3階建ては耐震性を重視して建築をされることも必要です。

上記のメリットの他、以下のようなデメリットもしっかり把握することも重要です。

デメリット1 「工期」が長くなるため、様々な「費用」がプラスされる

2階建てと大きく異なる点として、建築費以外の費用が高くなる傾向にあります。なぜかというと、2階建てよりフロアが増えるため「工期」が長くなることがほとんどです。工期が長くなると、その間の「仮住まい」にかかる費用が大きくなります。賃貸の場合であれば家賃の他に共益費や駐車場代なども含まれます。さらに工期が長くなることで、工事に関わる人件費もプラスされ「建築費」自体も増える傾向にあります。

3階建ての計画を進めるために、家づくり全体の費用に大きな影響を与える「工期」を短期間におさえることも大切なポイントとなります。

デメリット2 フロアごとの温度差が生まれやすい

3階は日当たりが確保しやすく、暖かい空気は上りやすい点から室内も暖かくなりやすい傾向にあります。一方、1階は全体的に日当たりを確保しにくいことや、冷たい空気は下へ流れやすいという点から、室内が寒くないやすいといえます。
どのように1階から3階まで心地良い温度を保つのかという点も、非常に重要となります。

デメリット3 家事動線に無駄が生まれやすい

3階建てに多いプランとして以下のような間取りが定番です。
・3階 ご家族の個室
・2階 LDK+トイレ
・1階 トイレ+お風呂の他、小さな自由部屋(ガレージのある場合もあります。)

日々の生活を想像してみましょう。
まず1階で洗濯をし、終わったら洗濯物の入った洗濯カゴを持って2階へ上がりベランダで干す。干し終わったら洗濯カゴを戻しに1階へ。さらに、お布団を干す場合は、3階へ上がり3階のベランダでお布団を干す。掃除の時も同様です。掃除機を持って1階から3階まで階段を上り下り。

つまり家事をするのに2階建てと異なり、余分な階段での動作が加わります。生活の知恵や、現在では家事のお助け家電も多数あるので、上手に使って慣れてしまえば特に大きな問題ではありませんが、家事動線はどうしても複雑になってしまうことは覚悟しましょう。

続いては、3階建ての間取りのポイントををご紹介します。(こちらから

▼ハウスメーカー・工務店・建築家の建てた賃貸併用住宅の施工事例を100件ほど集めました。ぜひご計画の参考にご覧ください。

3階建ての家の施工事例を見る

3階建ての間取りは日々の動線をいかにシンプルにするかが重要

3階建ては、階段の上り下りをできる限り少なくするよう動線を考慮して計画することがポイントです。
考える順番として、まずは家族の集まる空間リビングをどこに配置するか。それを中心に動線を考えて空間を配置しましょう。

掲載事例:「敷地条件を最大限生かした都市型住宅」 株式会社タツミプランニング

掲載事例:「敷地条件を最大限生かした都市型住宅」 株式会社タツミプランニング
採光・通風・プライバシー・眺望等において優位な3階にLDKを配置したプラン

まずは、各フロアの使い方を簡単にまとめてみましょう。

・1階は階段の昇り降りがないことから、足腰の弱い高齢者に向いています
二世帯住宅の場合、親世帯の居住空間は1階で検討されることをおすすめします。二世帯住宅でなくても将来のことを考えて主寝室を1階に持ってくるプランも効果的。また1階は、住宅以外の用途としても活用することもできます。例えば、店舗や事務所を組み合わせた併用住宅としても使いやすいのが3階建ての特徴。仕事場と住居を明確に分けることもできるため2階建てより効果的に空間を利用することができます。
デメリットをあげるとすれば、住宅密集地では、日照・通風などが悪いので、車庫・倉庫などにする場合もあります。プライバシーは、2階や3階に比べ守りにくいので、その点も考慮して間取りは検討しましょう。

・2階は家族の最も集まりやすい場所で、さらに日照・通風も良いためLDKなどのパブリックスペースにすることが人気のようです
家族の交流やスペースを有効的に使うため、人気のリビング階段を採用する方も多いようです。何より空間の繋がりを意識して、間仕切り壁をあまり設けず、1つの大きな空間として捉えることで開放的なLDK空間を実現することができます。必要最低限の間仕切り壁で、明るさや開放感を味わえる居心地のいいスペースになることは間違いありません。
注意すべきは窓の配置。せっかくの採光を効果的に取り入れるため、隣家の窓の位置を把握することが重要です。隣家の窓と同じ位置に窓を設置してしまうと双方で視線が気になり、折角の窓からの光や風を感じる機会を逃してしまう勿体ないスペースになってしまいます。開口部はプライバシーを確保して上手に配置することが望ましいです。

・日照・通風・見晴らしなどが抜群の3階は、その眺望を活かしたプランも検討しよう
一般的に子供部屋や趣味室など個々に楽しむ空間を3階に配置することが多いようです。小屋裏や書斎など趣味を楽しむための工夫を取り入れることで、楽しいスペースとして3階を活用できます。他の階と異なり周囲の目線が気にならないため、大開口を設けることも可能。眺望を最大限取り込むプライベートな空間が3階のポイントです。
デメリットとしては、階段の昇り降りが多いため将来のことを考えて、ホームエレベーターなどの設置も検討すべきでしょうが、コストが嵩むため良く検討してから設置されることが必要でしょう。

上記のようなフロアごとの使い方をおさえて、3階建ての間取りを考える上でのポイントを4点ご紹介します。まずは、1点目

水廻りはワンフロアにまとめること

3階建てで多い間取りとして、2階にリビングを配置し、1階に玄関や浴室・洗面などの水廻りや収納空間を設け、3階に家族それぞれの個室を設けるといったものです。

しかしここで考えるべきは「家事動線」。水廻りはLDKにできるだけ近づけることで、動線を短縮できるため、家事効率が上がります。ポイントは水廻りをワンフロアにまとめること。家事作業の中心となるキッチンの近くに洗面室やバスルームなどの水廻りを集めることで日々の動作がぐっと楽になります。

掲載事例:「希望を叶えながら当初予算より安く抑え、カーポートやウッドデッキをプラス」 株式会社ヤマダホームズ

掲載事例:「希望を叶えながら当初予算より安く抑え、カーポートやウッドデッキをプラス」 株式会社ヤマダホームズ(こちら
キッチンと洗面脱衣室を至近距離に配置。キッチンで家事をしながら洗濯もできる家事効率を考えた間取りです。

敷地にゆとりのある場合であれば水廻りをワンフロアにまとめることは比較的簡単にできます。しかし余裕のない場合は、キッチンに接するように洗濯機を置くことで、料理をしながら洗濯ができるため負担軽減に繋がります。もちろん、洗濯機と洗面、バスルームはセットで考えることが望ましいですが、スペースの問題で全てをまとめることができない場合は、このように洗濯機置き場を工夫するだけでも家事効率は上がります。
何より洗濯を干すスペースは、日当たりを考慮して1階より2・3階に設置される家が多いです。そのような点からも、洗ってすぐ干せるような位置に洗濯機置き場があることが望ましいです。

上記以外に、以下3点が3階建ての間取りで検討すべきポイントとなります。
ポイント2 採光は、光庭や吹き抜けを活用する
ポイント3 3階建ては、屋上もスペースとして活用する
ポイント4 階段はオープンなタイプがおすすめ

詳細は次でご説明しますが、2階建てと比べフロアが1階分多い3階建ては、そのメリット・デメリットを良く理解し、デメリットを如何に回避するかを検討することが重要です。

暮らしやすい実用的な間取りのコツを次回も引き続きご紹介します。(こちらから

▼ハウスメーカー・工務店・建築家の建てた賃貸併用住宅の施工事例を100件ほど集めました。ぜひご計画の参考にご覧ください。

3階建ての家の施工事例を見る

3階建ては吹き抜けや屋上など空間を上手に活用することがポイント

3階建てでは階段の上り下りが多いので大変なことや、1階部分の日当たりなどを気にされる方が多いのではないでしょうか。そんな問題を解決する間取りのポイントを前回から引き続きご紹介します。

3階建ての間取りのポイントは4点。まずは前回、ご説明した家事動線に関するポイントです。

ポイント1 水廻りはワンフロアにまとめること
水廻りをワンフロアにまとめることで家事効率も上がり、余計な階段の上り下りを避けることができます。例えば、キッチンの傍に洗面所を作ることで、調理をしながら洗濯ができるなどの時間短縮にも繋がります。

今回は、上記以外の3点をまとめてご紹介いたします。

掲載事例:「狭小ガレージの家」 株式会社ホープス

掲載事例:「狭小ガレージの家」 株式会社ホープス(こちら
2階のLDKに吹き抜けを設けることで、3階からの光が柔らかく落ち着く空間となりました。

採光は、光庭や吹き抜けを活用する

プライバシーを保つため、外部に向けて大きな窓が取りにくいことも多い3階建て。特に都市部などの住宅密集地や1階では、窓の位置1つにしても検討すべき点が多くあります。

外部からの視線を気にせず、光や風を室内に取り入れる方法として、「光庭」や「吹き抜け」を活用することがポイントです。

「光庭」は建物の内部に中庭を設け、中庭に面した壁を窓として採光や通風を取り込むことが可能となります。それ以外にも、プライバシーを保ちながら四季を楽しめる眺めや子供の遊び場としても光庭は重宝します。

「吹き抜け」 1階から3階まで開口を設けることで上から下まで光や風を届けることが可能となります。また吹き抜けと合わせて、「トップライト」を設けることも明るさの確保に繋がります。「トップライト」は天窓のこと。つまり、屋根など吹き抜けを設けた高い位置に窓を設置することで、採光を確保するのに最適な窓といえます。吹き抜けは採光や通風以外にはも、全てのフロアが適度につながるため家族の気配を感じることができるのも利点の1つ。ただし暖かい空気は上にあがるので、冷たい空気が下の階に流れてしまうことを防ぐために、天井に換気扇を付けて空気を回遊させるなどの工夫が必要です。寒さ対策として床暖房を取り入れることも有効でしょう。

「ハイサイドライト」も効果的。狭小地などの場合はフロアを最大限活用するため、吹き抜けを取るのに躊躇してしまうことも多くあります。そんな場合に採光や通風を確保する方法として、「ハイサイドライト」を活用しましょう。「ハイサイドライト」とは天井付近の高い位置に設けた窓のことを指します。周囲の目線を気にすることなく、吹き抜けでなくても光を取り入れる事ができるので、室内の明るさを確保します。
風の流れない空間は湿気が溜まりやすくカビ発生の原因にもなりやすいため、採光や通風は非常に重要です。「光庭」「吹き抜け」と合わせ窓の設置位置なども工夫して上手に風と光を取り入れましょう。もちろんプライバシーを確保することも忘れずに。

掲載事例:「自由設計で明るく広く心地いい3階建て」 住友林業株式会社

掲載事例:「自由設計で明るく広く心地いい3階建て」 住友林業株式会社(こちら
屋上に贅沢なジャクジー空間を設けることも可能です。

3階建ては、屋上もスペースとして活用する

通常の2階建てより、眺望も確保でき、日当たりも良いなどの利点を利用して、屋上を庭園やバーベキューのできるスぺ―スとして活用することも3階建ての醍醐味
何より楽しめるのは「眺望」。眺めが良く開放感も味わえるため、3階建てで屋上を使わない手はないでしょう。また、子供の遊び場としても最適な屋上空間はプライバシーも守られ、車などの事故にも合わないため、安全な遊び場として有効的。実用面で言えば、物干しなど日差しや風通しもいいので洗濯物を干すのに最適な空間となります。

階段はオープンなタイプがおすすめ

2階建てより1か所増える階段は、階段用にスペースを取るのは勿体ないと感じてしまうことが多いようです。そのため、リビングにそのまま階段を配置し、さらにスケルトンで圧迫感のないオープンな階段とすることが効果的。

掲載事例:「狭小カーポートのある家」 株式会社YAZAWA LUMBER

掲載事例:「狭小カーポートのある家」 株式会社YAZAWA LUMBER(こちら
最低限のスペースにスケルトンの階段、リビングとの仕切り壁も半透明で圧迫感を感じさせてない工夫がみられます。

ここまでご紹介したように、通常の2階建てよりワンフロア増える3階建ては当然、家事動線が複雑になります。極力動線を簡略化するポイントとして、キッチンのある階に水割りをまとめることや、バルコニーを設けっている空間と洗濯機置き場を同じフロアにするなど工夫することも効果的です。何より3階建ては、縦空間を意識してデッドスペースを極力作らないようにすることもポイント。屋上まで生活空間の一部として扱うことで、より快適な3階建てになることは間違いありません。
3階建ての間取りを検討される際は、「家事動線をシンプルにする」「吹き抜けなど窓の位置を工夫し採光を確保する」「空間を繋げ極力、仕切り壁を作らない」などのポイントをおさえておきましょう。

続いては、3階建ての建築費についてご説明します。(こちらから

▼ハウスメーカー・工務店・建築家の建てた賃貸併用住宅の施工事例を100件ほど集めました。ぜひご計画の参考にご覧ください。

3階建ての家の施工事例を見る

3階建て住宅の建築費用が割高になる3つの理由

3階建ての建築費はいくらぐらいかかるものなのか、気になる方も多いでしょう。3階建ては土地取得にかかる費用は、2階建てに比べ安価であることが多いですが、建築費用に関しては約3割程、割高になるケースもあるといわれています。
その割高になる理由をここではご紹介します。

掲載事例:「高低差を利用した都市型邸宅」 ハウジングオペレーションアーキテクツ株式会社

掲載事例:「高低差を利用した都市型邸宅」 ハウジングオペレーションアーキテクツ株式会社(こちら
高低差が5mもある傾斜地に地下1階、地上2階建の瀟酒な3階建てを実現。40畳を超えるリビングには高さ6mの吹抜けを設け眺望を活かしたスペースに。

3階建て住宅に必要な「構造計算」

構造計算をきっちりとした3階建ての住宅は、柱や梁、壁面などの量で2階建てと差が出ます。またフロアも1階分プラスになることで、柱や壁面などの量が建築費用にプラスされるケースもあります。
また、構造計算をするには特別な資格や機器が必要で、構造計算自体にも費用がかかります。

地盤を強固にする必要がある3階建てでは、「地盤改良工事」費用がかかる場合もある

3階建ては2階建てに比べ、住宅自体の重量が重くなるため、土地を購入される際には地盤調査を行い強固な地盤かどうか確認する必要があります。調査の結果、地盤改良工事が必要な場合は、20万円程度で終わる工事もありますが、軽く100万円以上かかる地盤改良工事もあるので注意が必要です。

参考までに、地盤改良工事には、表層改良工法、柱状改良工法、鋼管杭工法といった方法があります。
・比較的安価の50万円程度の工事は、「表層改良工法」
軟弱な地盤が深さ2m程度までの場合に行う地盤改良方法です。軟弱な地盤の強度を上げて、下部の良好地盤層と一体化させます。
・50万~100万円程の工事は、「柱状改良工法」
軟弱地盤が8m程度までの深さの場合に行う工法です。土の中にコンクリートの柱をつくり、良好な地盤まで堀ることで支持地盤を造ります。費用は掘る深さによっても変わります。
・100万円以上の工事は、「鋼管杭工法」
柱状改良工法と同じような工法になりますが、コンクリートではなく鋼の杭を打ち込み、8mより深い地盤まで打ち込む事も可能です。より深い地盤まで打ち込む事もあります。

住宅設備が通常の2階建てより、多くなることが想定される

3階建ては、住宅の設備的のものにも費用がかかります。トイレを1箇所だけではなく、2箇所に設置するケースも多いです。また、階段は当たり前ですが2階建てより1箇所多く設置することが必要となります。そのような設備が多いため、費用がかさむ原因となります。

上記のような理由から3階建て住宅を計画される際は、建築費を予定より多めに準備しておくといいでしょう。

また、工法次第でも費用は割高になる場合もあります。工法別のおおよその費用を参考に計画を進めてみてください。
■木造 40m2 地盤改良あり  坪単価 60~78万円 
建築費用 諸費用・地盤改良込みで2,500万円以上がおおまかな目安
■RC造 40m2 地盤改良あり 坪単価 85~110万円
建築費用 諸費用・地盤改良込みで4,500万円程度がおおまかな目安
※建築地:東京都などの都心の場合

最後に、バリアフリー住宅を成功させる秘訣を簡単にまとめてみます。(こちらから

▼ハウスメーカー・工務店・建築家の建てた賃貸併用住宅の施工事例を100件ほど集めました。ぜひご計画の参考にご覧ください。

3階建ての家の施工事例を見る

3階建て成功の秘訣は、縦空間の使い方を工夫すること

最後に、3階建て住宅のポイントを簡単にまとめておきます。

掲載事例:「ナチュラルモダン、こどもがすくすく育つ家」 株式会社 スペースラボ

掲載事例:「ナチュラルモダン、こどもがすくすく育つ家」 株式会社 スペースラボ
地盤が低いことから3階建てを計画。2階リビングは広いバルコニーと繋がる空間で開放感が味わえます。

土地購入前に、地盤調査やその土地の法律を確認しておくことをおすすめします

土地を買う前に地盤調査!
先にも説明しましたが、2階建てより構造や躯体・地盤は強固なことが求められます。地盤調査をすることで安心して3階建てを建てることができるでしょう。

敷地で光の入る場所や、風通しなどを事前にチェック!
採光や風通りを確認することで、日当たりのいい場所にリビングを計画することや室内の風の流れを計算することができ、満足度の高い住まいとなります。住宅密集地であれば、隣地の窓の位置をチェックすることで、視線を外した箇所に窓を設置することも可能となります。お風呂の位置を検討する際にも役立ちます。

気になる土地を見つけたら、必ず法律をチェック!
建築基準法によりさまざまな制限が設けられているので、事前に確認するようにしましょう。道路斜線・隣地斜線・最高高さ・日影規制などの制限がありますが、これらについて、十分にチェックする必要があります。

【絶対高さ制限】
土地から探される場合は、用途地域を事前に調べておくといいでしょう。一部の地域では建物の高さについて制限されており、3階建てが建てにくい地域があります。特に規制が厳しいのは、「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」。名前の通り、低層住宅専用の地域とされ、3階建てをはじめ中高層の建物は規制が厳しいです。
【道路斜線制限】
建物の道路に面する一定部分の高さを制限することで、道路や周辺の建物への採光や通風を確保することを目的とした制限です。この道路斜線制限によって、建物を建てる際は、前面道路からかかる一定の斜線勾配の内側で計画をしなければなりません。全ての用途地域に適用され、用途地域によって、また、前面道路の幅員によって制限が異なります。

道路斜線制限とは

道路の日照りや採光、通風に支障をきたさないように、建物の高さを制限した法規

【隣地斜線制限】
隣人の日照や採光、通風等、良好な環境を保つため建築物の高さ・勾配を規制。隣地境界線上に一定の高さをとり、そこから一定の勾配で記された線(=隣地斜線)の範囲内で建築物を建てることがルールとされています。ただし、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域では、絶対高さの制限が設けられているため、隣地斜線制限は適用されない。
【北側斜線制限】
北側に位置する隣地の住宅に南からの日照を確保するために建物の高さを規制。北側隣地境界線上に一定の高さをとり、そこから一定の勾配で記された線(=北側斜線)の範囲内で建築物を建てることがルールとされています。

北側斜線制限とは

北側隣地の日照り悪化を防ぐため建物の高さを制限した法規

事前に上記を確認し、実際にプランを検討する段階では、以下の点を念頭に計画を進めましょう。

縦の空間を意識して、空間を繋げることが3階建てのポイント

建築可能な最高高さは決まっています。その高さを3層に分けて上手に空間を配置することが3階建てのポイント。2階のLDKは天井を高くするなども可能です。それぞれのフロアごとで天井高の低いところや高いところを使いわけることも解放感を出すコツ。

また縦空間を明確に仕切らずに、解放感あるつくりにできる「スキップフロア」を活用するのもおすすめです。
スキップフロアは中二階や中三階などをつくり明確な2階・3階という概念を持たない空間を多用する間取りのこと。さらに、しっかりした間仕切り壁を設けないことで、全体的に空間を繋げることも可能です。各階の途中に部屋を設けることもできるため、ちょっとした収納スペースにすることも、書斎や子供達の勉強スペースとすることも可能です。平坦なだけではなく、変化に富んだ空間とすることでプラスαの面白みある住まいを実現できます。書斎や収納、家事室、あったら嬉しい小部屋を作り多様な空間を楽しめるため、ちょっとした空間も無駄なく使えるでしょう。

3階建ては縦の空間を上手に活用することで、余裕のある空間づくりが可能となります。

上記のような点や、土地の法規など3階建てでは様々な点で専門的知識が必要となります。始めての家づくりで要望や予算など不安も多い中、失敗しないために、家を建てる住宅会社選びは非常に重要でしょう。
3階建ては、特に空間の使い方など多くの点で、住宅会社からの提案が必要となります。提案力の高い会社というのは、3階建てでの住宅建築経験の多い会社ということになります。慣れている会社であれば、プランニングの際や実際の建築現場でも実績を基にしたスムーズな対応で安心できるはずです。

3階建ての家を計画される際は、実績のある会社選びが非常に重要です。

住生活コンサルタント 早坂淳一 ネクスト・アイズ株式会社

早坂淳一 保有資格:AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/一般社団法人生命保険協会認定/シニア・ライフ・コンサルタント/

工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在はハウスネットギャラリーを運営する第三者機関ネクスト・アイズ(株)にて、住宅コンサルタントとして活躍中。

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