人生の三大資金のひとつである【家づくりの資金計画】は重要です。
この資金計画を考える上で、まずとりかかるべきことは、自分のライフプラン
(生涯設計)を整理して、将来までの資金の流れを明確にすることなのです。
人生の三大資金
人生の三大資金といわれる【教育】・【住宅】・【老後】。
この、【教育】・【住宅】・【老後】の資金は、それぞれを独立した支出として捉えるのではなく、常に一体の資金計画として考えておくことが大切です。
また、これからは、以下のことも予測しながら考えておくことが必要です。
それは、 【終身雇用制度の崩壊】・【中高年でのリストラと収入の伸び悩み】【公的年金の給付額が相対的に低下】・
【退職金の削減】・【消費税に代表される間接税の増税】【公的年金・介護保険料の値上げと給付額の引下げ】など、
これから予測される現状を踏まえ、家を建てたら老後の資金が不足してしまうことがないように、しっかり考えなくてはいけません。
では、家づくり計画をスタートする前に、下記チェックシートを参考に、家計の現状を把握しましょう。
家づくりをスタートする前に、下記チェックシートを参考に、わが家の現状を把握しましょう。
わが家の現状をチェック
現状の預貯金(夫婦)がいくらか把握している | |
昨年1年間の預貯金(夫婦)はいくらか把握している | |
あなた(と家族)の手取額はいくらか把握している | |
毎月かかる固定の生活費(総額)はいくらか把握している | |
固定の生活費の内訳と金額はいくらか把握している | |
生命保険の毎月の掛け金と死亡保障額、入院補償額はいくらか答えられる | |
大学卒業までの子供の教育費はいくらぐらいかかるか理解している | |
子供の結婚費用はいくらかかるか理解している | |
あなたの退職金はいくらになりそうか答えられる | |
生命保険の満期権及び個人年金がいくらぐらいでるか答えられる | |
あなたの年金はいつからいくらぐらいでるか理解している | |
老後(年金受給開始後から生涯)の生活費にいくらかかるか理解している | |
老後の生活について夫婦で話し合ったことがある |
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11~13項目にチェックした人(合格点)
わが家のお金について、強い関心を持ってきめ細かく把握しています。
家づくりをする上で、資金計画の面では安心して取り組めます。 -
8~10項目にチェックした人(もう少し)
まあまあお金に関心はあるものの、まだ安心はできません。
家づくり計画を進める前に、上記の項目をもう一度整理し把握しておきましょう。 -
5~7項目にチェックした人(落第点)
お金について無関心で、何も考えずに家づくりが終わってから失敗したと後悔するタイプ。
実は、多くの方がここのポジション。お金の現実を把握してから家づくりの夢を実現させましょう。
家づくり・リフォームに失敗している方々は、家族で確固とした家づくりのイメージが固まっておらず、家づくりを漠然とスタート。結果として売り手の都合に誘導されてしまう方です。
これは、資金計画(将来のお金)に関する詰めの甘さも同様。
家づくりがイメージできず漠然とスタートして、売り手に誘導されてしまいます。
情報の取得とは、知識の習得だけではありません。
目や耳で直接見て、聞いて、しっかり考えながら確認・検討することが大切です。インターネットや雑誌、本での知識の習得だけで家づくりに取り組んでしまうと、自分たち家族にとって何が正しい情報なのか、見極めることは困難。特に資金計画については、実際にセミナーや個別相談で細かく確認することが、もっとも大切なことなのです。
家づくりに必要なお金
家づくり(新築)にかかる費用として、大きく分けると3つあります。1つ目は、もっとも大きい費用として【建築本体工事費】とあわせてかかる【付帯工事費】があります。2つ目は建築工事にかかる【諸費用】。3つ目は、建築本体の工事費用ではありませんが、この工事をしないと住むことができないので必要な工事になってしまう【別途工事】です。
この【建築本体工事費】・【付帯工事費】・【諸費用】・【別途工事】について、大まかな費用の割合として、一般的には以下の割合を見込んでおいたほうが良いでしょう。
- 【建築本体工事費】(住宅の建物本体の工事費)=70%程度
- 【諸費用】(消費税他税金関連や仮住まい・引越しなど)=10~15%程度
- 別途工事】(外構工事や解体工事、照明・カーテン工事など)=10~15%程度
つまり、住宅本体だけの価格だけを考えて資金計画を立ててしまうと、後で資金計画や返済計画で大きな支障が発生してしまうのです。
上記項目をしっかりと踏まえ、改めてどれだけの費用が掛かるか考えましょう。
1.【建築本体工事費】 【付帯工事費】 |
仮設・基礎・柱・屋根・外壁・サッシ・断熱材・床・壁・天井・コンセント・ 電気配線・お風呂・洗面・キッチン・トイレ等の設備一式など ※【付帯工事費】とは、電気、ガス、給排水の建物への引き込み工事を指します。 |
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2. 諸費用 |
契約書取り交わしの際に貼付(納税)する印紙代、建築確認申請費用、登記費用、 各種税金(消費税・不動産取得税・登録免許税・固定資産税・都市計画税など) 仮住まい・引越し、地鎮祭・上棟式、ローン保証料・手数料などの諸費用、 火災・地震保険などの保険料 |
3. 別途工事 |
解体工事、外構工事、照明・カーテン、空調・換気工事、基礎補強工事、 地盤改良工事、床暖房工事、造作家具、家電など |
通常、坪単価と称して、住宅業界の人間が話すのは【建築本体工事費】だけです。【付帯工事】・【諸費用】・【別途工事】はあくまでお客様の都合で工事するからなのです。したがって【付帯工事】・【諸費用】・【別途工事】だけでも全体の30%程度の予算は、あらかじめ見込んでおかなければいけません。