注文住宅で選べる玄関ドアの種類と特徴
玄関ドアは、家の外観の中でも目立ちやすいため、注文住宅を建てるときに気にされる方は多いです。場所や色ももちろんですが、まず決めるべきは玄関ドアの種類です。
玄関ドアには6つの種類があり、それぞれ特徴があります。以下で6つの玄関ドアについてご紹介します。
片開きドア
片開きドアは、多くのハウスメーカーや工務店で標準仕様でつけられるもっともポピュラーな玄関ドアです。よく見る長方形のドアもあれば、上部分がアーチを描いて丸みを帯びているドアもあります。ポピュラーな玄関ドアなので、種類が豊富で選びやすいことが特徴です。おしゃれなデザインも多く、多くの方に好まれています。
また、価格も手頃なので、費用がかかりがちな注文住宅でも取り入れやすいでしょう。
親子ドア
片開きドアの横に細い扉がついた玄関ドアを「親子ドア」と言います。普段はメインの玄関ドアだけを使いますが、大きな荷物を運び込む時には細い方の扉も開くことができます。片開きドアと比べて開口部が大きく開くため、ベビーカーや車いすもそのまま通ることが可能です。
大きな荷物を頻繁に運び入れるなどの場合も使い勝手がいいでしょう。
片袖ドア
片袖ドアは親子ドアと同じ形で、細い扉の部分がガラスになっている玄関ドアです。ガラス部分から採光を取り入れることができるため、明るい玄関にしたい方におすすめです。
しかし、採光は窓を取り付けることでも取り入れられるため、デザインや間取りを考慮して、片袖ドアをつけるべきか検討しましょう。
両袖ドア
両袖ドアは、片袖ドアと同じく採光を取り入れる設計のドアで、扉の両側にガラスがはめ込まれた玄関ドアです。片袖ドアよりさらに採光を取り入れることができ、明るい玄関になります。
しかし、そこまでの採光を確保する必要があるのか、という点で一般の方には選ばれにくく、注文住宅では取り入れにくいデザインかもしれません。
両開きドア
両開きドアは、店舗などでよく使われる、両側が開くドアのことです。最大の特徴は、片開きドアの倍の開口部を得られるということでしょう。大きな荷物を持って出入りすることが多い、自転車を家の中に置いておきたい、という場合は、両開きドアが重宝されます。
また、デザイン的にも重厚感が出るため、他のお家とは違った雰囲気を演出できます。
玄関引き戸
引き戸は、ドアを引いて開け閉めするタイプの玄関ドアです。開き戸よりもドアの開け閉めが楽なので、小さなお子さんがいる親御さんは重宝されることが多いでしょう。しかし、開き戸よりも気密性の面では性能が下がってしまいます。引き戸は基本的に外側につけられるため、完全に密閉される開き戸に比べるとどうしても隙間ができてしまうんですね。
使い勝手と性能面を比較して、慎重に検討する必要があるでしょう。
玄関ドアで変わる!重視するポイント
玄関ドアの選び方は、種類や色、素材などで機能性にも違いが出てきます。玄関ドアを選ぶときに重視すべきポイントについて順に解説します。
断熱性能を重視したい場合
玄関ドアは、熱の出入りが頻繁にある場所です。そのため、玄関ドアの断熱効果で家の断熱性能は大きく変わります。先ほどもお伝えしましたが、引き戸は開き戸に比べて気密性が下がるため、断熱性能を重視する方は開き戸を選ぶといいでしょう。
素材は木製でも金属製でも断熱性能はそこまで違いはありません。ただ、メーカーによっては断熱性に特化している金属ドアを出している場合もあるので、各メーカーのラインナップもチェックしておきましょう。
風を取り入れたい場合
玄関は匂いや湿気がこもりやすい場所です。しかし、換気のために玄関ドアを常に開け放しておくことも難しいでしょう。そこで、風通しを良くするために取り入れられるのが、「通風窓」や「採風窓」のついた玄関ドアです。
風を取り入れられる部分は網戸になっているため、虫が入ってくる心配もありません。
光を取り入れたい場合
玄関に光を取り入れたい場合は、先ほどご紹介した片袖ドアや両袖ドアを取り入れるのもいいですが、玄関ドアにFIX袖やランマを取り付けることでも代用できます。
FIX袖のついた玄関ドアは、各メーカーで販売されているため、光を取り入れたい方は検討するといいでしょう。
セキュリティ重視の場合
空き巣や強盗などの犯罪被害を避けるために気をつけるべきは、ドアの色です。ドアの色が派手で目立ちやすいと、外から目につき、狙われやすくなる可能性があります。
また、よりセキュリティ強化したい場合は、電気錠がおすすめです。電気錠は、カードキーやリモコンキー、スマホなどで解錠できる鍵のことで、鍵穴がないのが特徴です。鍵穴がなければピッキング被害にあうこともないため安心ですよね。
ただし、電気錠は引き戸と木製ドアにはほぼ対応していないため、金属製の開き戸を選択する必要があります。
メンテナンスを楽にしたい場合
メンテナンスを楽にしたい場合は、木製ドアよりも金属製ドアがおすすめです。木製ドアは金属製ドアに比べると耐久性が低く、定期的にメンテナンスが必要になります。
また、汚れが目立ちにくい色を選ぶことも大切です。白やベージュ、水色などの薄い色味や、黒いドアは汚れが目立ちやすく、こまめに掃除が必要になるでしょう。
ブラウン系の色味であれば、汚れが目立ちにくくメンテナンスは楽に済みますよ。