かね折れ階段とは
家に作る階段には様々な種類があります。その中でもかね折れ階段は「階段途中で90度向きを変える階段」のことを指します。
まっすぐに上まで伸びる直階段とは違い、途中に踊り場ができることが特徴です。部屋の角など、壁に沿わせて配置されることが多く、直階段と同じくらいポピュラーな形の階段です
以下で、かね折れ階段のメリットとデメリットをご紹介するので、階段の形を決める際の参考にしてくださいね。
かね折れ階段のメリット
かね折れ階段は、壁に沿わせて配置するため、デッドスペースになることが多い部屋の角部分を有効的に活用できることがメリットです。また、途中に踊り場が設けられるため、直階段と比べると傾斜が緩やかになります。もし階段の上から落下してしまっても、踊り場があることで途中で止まることができるため、まっすぐ伸びている直階段よりも安全面は高いと言えるでしょう。
さらに、階段下のスペースを有効活用できるのも魅力の一つです。階段下に収納スペースを設ければ、部屋のスペースを削ることなく収納場所を確保できます。
かね折れ階段のデメリット
一方、省スペースで設置できる直階段に比べると、余分なスペースが必要な点はデメリットといえるでしょう。余分なスペースが必要、ということはその分建築コストも上がるため、注意が必要です。
かね折れ階段は箱型かオープン型どちらがいい?
かね折れ階段に限らず、階段のステップは「箱型」と「オープン型」の二つに分かれます。それぞれメリットデメリットがあるので、比較してどちらのステップが適しているか検討しましょう。
箱型(ボックス型)のかね折れ階段
箱型のステップはその名の通り、箱型になっているステップを積み重ねたような階段です。一般的にポピュラーな階段の形で、日本の住宅では古くから見られる形ですね。オシャレさよりも実用性を重視しており、階段下のスペースを活用したい場合は箱型を選ぶ必要があります。最近では、箱型ステップの一部を引き出し収納にする方もいたりと、収納スペースを確保できることは大きなメリットです。
また、箱型の階段は、大部分が壁に隠れた形で設置されるため、比較的コストを抑えて設置が可能です。
ただし、壁に囲まれてしまうため、視線が抜けにくく圧迫感を感じることはデメリットと言えるでしょう。蹴込み板の部分を白にして開放感を出したり、手すりのデザインを工夫するなどして、オシャレさを演出しましょう。
オープン型(スケルトン階段)のかね折れ階段
オープン型のステップは、踏板部分だけで作られた階段です。スケルトン階段と呼ばれることも多く、視線が抜け開放感を感じられるため、部屋を広く見せる効果があります。また、踏板や骨組みで色々な組み合わせができるため、オシャレなインテリアの一部として部屋をワンランクアップさせてくれる効果も期待できます。
ただし、ステップの間に空間ができてしまうことで、小さなお子さんがいるご家庭では安全性に不安が残ります。また、箱型の階段と比較すると、コストも上がりやすい傾向があるので予算と相談しながら検討する必要があるでしょう。
階段はどこに設置する?
最近ではリビング階段が流行っていて、取り入れる方が増えていますが、階段を設置する場所によってメリットデメリットがあります。ただ流行っているからと、あまり考えずに取り入れてしまうと住み始めてから後悔する可能性も。長い期間住み続ける注文住宅では、階段の位置は慎重に検討する必要があります。
住んでからの後悔を減らすためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
リビング
リビング階段は、最近取り入れられるご家庭が増えており、人気の場所です。階段がリビングにあることで、思春期の子どもとも毎日顔を合わせることができ、コミュニケーションが取りやすくなります。また、オープン階段にした場合、リビングに設置することでインテリアの一つとしても機能し、オシャレな空間を演出できるでしょう。
一方、リビングに階段があることで、来客時に子どもが1階に降りづらいというデメリットも。さらに、子どもの友人が来たときにも2階へ行くためにリビングを介さなければいけません。このように、お子さんが大きくなった時にリビング階段が使いづらくなってしまう可能性はあります。
また、リビングに階段への入り口があることで、隙間風に悩まされたり、エアコンの効果が半減する可能性も考えておきましょう。
玄関ホール
玄関ホールに階段を設置することで、家に入ってすぐに2階へ上がることができます。そのため、子どもの友人が家に来たときにも、リビングの状態をさほど気にする必要がありません。
ただし、リビング階段のように、家族が顔を合わせる機会が減ってしまうことはデメリットです。
家族とのコミュニケーションを優先するか、実用性を優先するかで設置すべき場所は変わってくるため、ご家族で話し合って検討しましょう。