ガレージハウスとは
ガレージハウスとは、住宅と車庫を一体化した建物のことを指します。「ビルトインガレージ」「インナーガレージ」と呼ばれることもありますね。
通常、一般的な住宅と同様に暮らすためのスペースがあり、その一部に車庫スペースも併設されている、主にアメリカでよく見るスタイルです。車を所有する家庭が多く、高齢者や若い世代の単身者など、住居のスペースが限られた人々にとっても、コンパクトで住みやすいため、家を建てるときの選択肢として注目されています。
ガレージハウスは、車庫スペースが住居に一体化されているため、車を駐車しながら住居に出入りすることができます。また、車庫スペースを住居スペースとして利用することもできるため、部屋やスタジオ、ゲストルームなど、自由な用途に利用することができます。
ガレージハウスのメリット
ガレージハウスは家の中にガレージが内包されているスタイルですが、このようにガレージと居住部分が一体になっていることで得られるメリットはいくつかあります。
ここでは、ガレージハウスのメリットについて詳しく見ていきましょう。
愛車が雨風にさらされない
ガレージハウスは、シャッターを閉めれば四方を囲まれるため、雨風にさらされる心配がありません。台風やゲリラ豪雨が来ても、車が汚れたり傷つく心配がないのは、車好きな方にとっては大きなメリットではないでしょうか。
また、普段外に車を置いている場合、砂埃や紫外線で車はどんどん汚れを蓄積させていきます。そういった部分でも、屋外駐車場に比べて洗車の回数は少なく済むでしょう。
愛車を近くに感じられる
車愛好家にとっては、車は大切な存在です。ガレージハウスを検討するということは、愛車を愛でたい、いつでも部屋から見られるようにしたいといった思いがある方も多いのではないでしょうか。家にガレージが内包されていれば、いつでも愛車を近くに感じることができます。家から愛車が見えるという安心感や高揚感は車愛好家にとっては嬉しいことですよね。
雨の日の利用が楽になる
ガレージハウスは家と車庫が一体化しているため、車への乗り降りも便利です。
家から車までの距離がほとんどなく屋根もあるため、屋内からの動線を作っておけば、雨の日でも濡れることなく車で出かけられます。小さな事かもしれませんが、雨の日の買い物はただでさえ憂鬱になりやすいので、こういった小さなストレスを排除することは大切です。
大きな荷物があるときにもガレージハウスなら運ぶ距離が少なく済みますよ。
いたずらや盗難の心配が少なくなる
ガレージハウスは防犯性も高いです。車愛好家は、人気が高い車に乗っている方も多くいらっしゃいます。そのため、盗難のリスクも上がるでしょう。
また、近所の子どもが遊んでいたボールが車にあたってしまった、子どものいたずらなど、屋外に車を停めている場合、想定できるトラブルはいくつかあります。
しかし、車が屋内にあれば、そういったリスクは軽減できるでしょう。盗難やいたずらのリスクから車を守りたい方はガレージハウスを検討しましょう。
ガレージハウスのデメリット
続いて、ガレージハウスのデメリットを見ていきましょう。
ガレージハウスは家の形状、広さを大きく変えるため、デメリットも把握したうえで後悔のない家づくりをしてくださいね。
建築コストが高くなる
ガレージハウスは、1階部分が駐車場になるため、車の出入り用に広い間口が必要です。そうなるとどうしても耐震性が下がってしまうため、耐震性や耐久性を高める工夫が必要になります。
柱や梁を太くしたり、柱や壁が少ない状態で建物を支えられる設計が必要になり、通常の家に比べてコストが上がる可能性が高いです。
居住スペースが狭くなる
家とガレージが一体化したガレージハウスを建てるには、1階部分の多くをガレージにする必要があるため、その分居住スペースが狭くなってしまいます。
そのため、一般的な1階リビングにしてしまっては、主要スペースであるLDKが狭くなってしまう可能性があります。
ガレージハウスにする場合は、2階リビングにするなどして、間取りを工夫する必要があるでしょう。
建てた後に車のサイズや台数を変更できない
ガレージハウスは、その時に乗っている車のサイズに合わせて建てることが多いため、建てた後に大きな車に乗り換える、車を二台に増やしたいといったことは難しい可能性があります。
そういった可能性がある場合は事前に考慮して、ガレージを広めに確保しておく必要があるでしょう。
騒音や排気ガスに注意する必要がある
建物内にガレージがあるため、車の出し入れやエンジン音、排気ガスに注意が必要です。シャッターは開閉時に音が少ないものを選ぶ、ガレージ内に換気扇を設置する、寝室はガレージから離れた場所にするなど、生活を考慮して設計する必要があります。