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住宅関連記事・ノウハウ

一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明 ネクスト・アイズ株式会社平屋にスキップフロアを作るメリット・デメリットを解説!失敗しないためのコツは?

平屋にスキップフロアを創るポイントをメリットやデメリットをふまえ、失敗しないコツを大公開する記事です。

近年、平屋で空間を最大限に使い、広々とした空間を魅せるために「スキップフロア」という手法が注目されています。しかし、そもそも「スキップフロア」と呼ばれる手法はどのようなものか理解している人はそう多くはないのでしょうか?
以下の記事では、平屋にスキップフロアを作るメリット・デメリットを解説し、失敗しないためのコツを併せて紹介します。

スキップフロアには明確なメリット・デメリットがあり、それをしっかり理解した上で取り入れることが必要です。メリットを生かし、空間を効率的に利用することでデザイン性を持った平屋にすることができますが、間違った施工や設計を行ってしまうと安全性や使い勝手に問題が生じてしまいます。快適な生活を過ごすために、しっかりと自分で調べながらスキップフロアを導入しましょう。

平屋にスキップフロアを作ることに興味のある方は、是非参考にしてください。

平屋と相性がいいスキップフロアとは?

スキップフロアとは平屋建築にステップアップした空間を設ける建築手法であり、近年注文住宅を建てるにあたって注目を集めています。段差のあるレイアウトにすることで、空間をより効率的に使うことができます。
住宅だけでなく商業施設、公共施設など様々な建築物で利用されており多彩なデザインをすることが可能です。

平屋の空間を効率的に活かせるスキップフロアはデザインセンスもアップします。施工事例:AQ Group(AQURA HOME)
施工事例:AQ Group(AQURA HOME)

平屋は床面積が広く高さが低いため、高さを効率的に生かせるスキップフロアと相性が良いとされています。和風の平屋には和風の階段や畳が、現代的の平屋にはシンプルなデザインの階段など、建築のデザインと統一感を持たせることでおしゃれなスキップフロアになるでしょう。

また、スキップフロアには以下のような種類があります。

・小上がり:リビングやダイニングなど主要な居室を数十センチ上げる手法です。開放感を保ちつつも一定のプライバシーを確保できます。段差をただのデッドスペースにせず、収納などを設置することで有効的に使うことができます。

・ダウンフロア:小上がりとは逆にフロアの一部を掘り下げて床面の高低差を付ける手法です。スキップフロアの中でも比較的低い段差なので、高齢者や子供のいる家庭では安心して暮らせる空間をもたらしてくれます。しかし、床下は風通しが悪く湿気やカビが発生しやすいというデメリットがあるため、対策をしっかりと行いましょう。

自分に合うイメージのスキップフロアを選び、画像などを参考にしながら平屋住宅にアクセントを付け快適な空間を作りましょう。

スキップフロアとロフトの違いは?

スキップフロアとロフトはどちらも建築物で床の高さを変える方法ですが、以下のように異なる点があります。

「スキップフロア」

  • ・一部分を高く設置することで、広々とした空間を作ることができる
  • ・スペースを取るため建物の床面積を増やすことになる
  • ・建築コストが高くなる可能性がある

「ロフト」
・天井高を利用して追加の空間を作ることができる
・建物の天井に近い位置に設置されるため、床面積を抑えることができる
・建築コストがスキップフロアに比べて低く、施工の工夫も比較的少ない

つまり、スキップフロアとは広々とした空間を作るために床面積を増やす手法で部屋の高さを活用することに焦点をあてたものであり、ロフトは天井高を利用して追加の空間を作る手法で狭い空間を有効的に活用するものとなります。それぞれメリットやデメリットがあるので、建築物の用途や自身の意図にあわせて適切な手法を選択しましょう。

平屋にスキップフロアを作るメリット

平屋にスキップフロアを作るメリット5点
施工事例:アドバンスホーム

平屋にスキップフロアを作るメリットは以下の5点になります。

  • 1.間取りの自由度が広がる
  • 2.開放感がある
  • 3.採光しやすくなる
  • 4.家族の状況を一目で把握できる
  • 5.収納スペースが増える

平屋と相性の良いスキップフロアを作るメリットはたくさんあります。一つ一つのメリットを意識しながら、自分に合うスキップフロアを作っていきましょう。

・間取りの自由度が広がる

スキップフロアを導入することで、間取りの自由度が広がります。階高の変化によってアクセントが生まれリビングなどに様々な間取りを作ることができます。また、ロフトスペースを設けることで子供部屋や書斎などの独立した空間を作り出すことができます。おしゃれな空間を作るうえでスキップフロアを導入する人も多いでしょう。

・開放感がある

スキップフロアによって天井高が異なる階段が設けられ、空間の高低差が生まれることで開放感ができます。縦で空間を分けるため、扉や壁といった仕切りを最低限にすることで空間を広く魅せることができます。高い天井が圧迫感を軽減し、空間に奥行きを与えます。風通しもよく、開放感がある空間は暮らしやすさを高めるだけでなく精神的なリラックス効果をもたらすことができます。

・採光しやすくなる

住宅の内部に自然光を取り入れやすくなり、採光がしやすくなります。スキップフロアには天窓を設置することができ、そこから自然光を取り入れることができます。また、窓の位置を工夫することで異なる角度から光を取り入れることで部屋全体に均等に自然光を取り入れることができます。自然光を利用することで、昼間の日が出ている時間帯は人工的な照明の使用を減らし省エネ効果が期待できます。

・家族の状況を人目で把握できる

スキップフロアによって家内部の空間が分けられるため、家族の状況を人目で把握できます。スキップフロアに子供の遊び場を設けることで、リビングにいても子供たちがどのように過ごしているかを確認することができます。家族のプライバシーを守りつつ、コミュニケーションを取るための手段としても有効でしょう。

また、スキップフロアは主に階段に設置されることが多いため、家族がどのように移動しているかを判断しやすくなります。

・収納スペースが増える

スキップフロアを設置することで、収納スペースが増える点も魅力的です。リビングやダイニングキッチンにスキップフロアを配置し段差分の高さを生かすことで、収納スペースを確保することができます。また、床面に棚を設置するよりも高さを利用し自由に収納することができます。配置を工夫することで壁面を有効に使い最大限にスペースを活用することができます。

以上のような点が平屋にスキップフロアを作るメリットになります。家が建てられる面積が狭いときや土地が斜面の時など、条件が制限されている場合にはスキップフロアが有効的です。設置する際には手すりなど安全面に配慮する必要があるため、設計や施工には専門的なプロの意見を受けながらスキップフロアを導入しましょう。

平屋にスキップフロアを作るデメリットとその対策方法

平屋にスキップフロアを作るデメリット5点と対策方法

平屋にスキップフロアを作るデメリットは以下の5点になります。

  • 1.音が反響しやすい
  • 2.臭いが移りやすい
  • 3.空調効率が下がる
  • 4.段差ができる
  • 5.建築費用や固定資産税がかかる

スキップフロアはただの平屋に比べるとメリットが多いですが、逆にデメリットもあります。導入する前に以下のような点についてしっかりと考えておきましょう。

・音が反響しやすい

スキップフロアのある家では、室内が複数の段差にわかれるため階下や階上の音が反響しやすくなることがあります。例えば、上階で子供が走り回ったり家具が移動したりすると、通常の平屋より下階に音が響いてしまいます。

対策としては床材にカーペットやクッションフロアを使用し、階下に響く音を軽減することや防音設備として吸音材を設置するなどが挙げられます。

騒音問題は近隣の住民に対しても問題になりやすいので、事前に対策を行いましょう。

・臭いが移りやすい

スキップフロアは床面積が広がるため、空気の流れが大きくなります。そのためキッチンやトイレなどで発生した臭いがほかの部屋に広がりやすく、閉め切った空間では臭いがこもりやすくなります。

対策としては換気扇や窓を開けて換気を行うことや臭いを吸収する消臭剤をトイレに設置するなどが挙げられます。スキップフロア内に臭いが拡散しないように扉や壁を設置することも有効的です。

・空調効率が下がる

スキップフロアを導入することで床面積が広くなりますが、天井の高さが低くなり空気の流れが阻害されることで空調効率が下がるというデメリットがあります。冷暖房の効きが悪くなることで部屋の温度差が大きくなり、快適な室内環境を維持するのが困難になります。

対策としては空調設備の設置位置や風向きを調整することが挙げられます。また、コストがかかってしまいますが各部屋にエアコンなどの空調機器を設置することで温度差を解消することができます。

・段差ができる

スキップフロアは床面積が広がる代わりに段差が生じてしまいます。足を踏み外すことやつまずくなどの危険性が生じるため、高齢者や子供がいる家庭では注意が必要になります。また、段差が多いとベッドやテーブル、棚などの家具が制限されたり収納スペースを確保することが難しくなることがあります。

逆に段差を上手に利用することで階下に収納スペースを作ることや、家族の趣味に合わせた空間を作ることができます。

・建築費用や固定資産税がかかる

スキップフロアは床面積が増えることで建築費用や固定資産税が増加する傾向があります。建物の床面積が同じでもスキップフロアを導入する際には建物の構造が複雑になるため、建築費用が高くなってしまいます。また、床面積に伴って外壁面積が増えるため、外壁塗り替えなどのメンテナンス代がかさむ場合があります。

建物の価値が上がるため、不動産取得税などがかかってしまうこともありますが広々とした空間や開放的のある住まいを実現することができるため、その魅力を感じる人も多いでしょう。

以上のような点が平屋にスキップフロアを作るデメリットになります。これらの問題を事前に予測し、対策を行うことが大切です。また、建築基準法などの法律に基づいた設計・施工が必要になるため、専門家としっかりと話し合いましょう。

スキップフロアで失敗しないためのコツ

スキップフロアで失敗しないためのコツ5点
施工事例:ホームラボ

スキップフロアで失敗しないためのコツは以下の5点になります。

  • 1.スキップフロアに生活で必要不可欠な空間を入れない
  • 2.目的を明確にする
  • 3.断熱・採光・遮音機能のある素材の使用する
  • 4.施工イメージを施工業者としっかり相談する
  • 5.将来のバリアフリーへの対応を考える

これまで平屋にスキップフロアを作るメリット・デメリットについて解説してきましたが、上記の5点について事前に考えておくことでより良いスキップフロアになります。導入する設備によって建築費用が異なるため、しっかりと自分で取捨選択を行いながら計画を行いましょう。

・スキップフロアに生活で必要不可欠な空間を入れない

スキップフロアを生活で必ず利用するようなリビング・寝室などに導入しないことが大切です。おしゃれなどの理由で簡潔に設置してしまうと、後々段差にめんどくさくなってしまうことや転倒、つまずきなどの怪我につながってしまうからです。
よってスキップフロアには子供部屋や書斎などの生活に必要不可欠ではない間取りにし、リビングなどは平屋部分に抑えるようにしましょう。生活する人の年代に合わせて間取りを変えることができれば、より良いでしょう。

・目的を明確にする

スキップフロアを導入するにあたって、まず目的を明確にすることが大切です。スキップフロアで床面積を広げることで「どのような空間を作りたいのか」、「どのようなレイアウトにするのか」など鮮明なイメージを持ってから計画を立てましょう。また、開放感や採光の面でもインテリアや家具の設置、窓や壁の素材なども事前にイメージを固めておくとスムーズにことを進められるでしょう。

・断熱・採光・遮音機能のある素材の使用する

スキップフロアには断熱・採光・遮音機能のある素材を使用することが好ましいです。スキップフロアのデメリットである「音が反響しやすい」、「空調効率が下がる」などの対策としてそれに合う素材を選定しましょう。

これらを行うことで、自分たちが快適な空間を作るだけでなく近隣住民への被害も軽減するため、建築家や専門家に相談を行い優れた素材を使用しましょう。

・施工イメージを施工業者としっかり相談する

スキップフロアの設計や施工において、施工業者とのイメージの共有は重要です。業者との打ち合わせを重ね、イメージの相違がないことを徹底しましょう。

具体的には、完成イメージの図面をもとに3Dモデルを作成し、細部な部分まで確認を行いましょう。施工途中でも進捗を随時確認し、想定外の問題が発生した時やイメージと異なる場合には早めに相談し適切な対応を行いましょう。

・将来のバリアフリーへの対応を考える

スキップフロアの設計にあたり、将来的なバリアフリーへの対応を考えることは必須でしょう。例えば将来的に、高齢化や身体的な障害が発生した際にスキップフロアによる段差があることで移動が困難になってしまうことがあります。そのため、ドアの幅や手すりの位置、生活に必要な間取りまでの動線などを考慮して設計を行いましょう。

家族の健康や安全を守るために、現在は必要なくてもバリアフリーへの対応を事前に考えることで将来的にも快適に過ごせる家になるでしょう。

ここまで説明した点を自分なりに解釈しながらしっかりとしたイメージを固めましょう。また、平屋にスキップフロアを作ることに悩んだら、一人で迷わずに専門家に相談をしましょう。

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一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明

一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 
森下 明
ネクスト・アイズ株式会社

ゼネコン、ディベロッパーでの設計・施工管理を経て、大手ハウスメーカーで注文住宅の営業を10年以上行い、多数の住まいづくりに携わる。
現在は、住まいを「作る・建てる」だけでなく、不動産の有効活用、相続、空き家など住まいに関る様々な問題をかつ客的な立場でアドバイスを行っている。また、一級建築士事務所の管理建築士として、戸建住宅、アパート、ビル、マンションなどの建物調査 (インスペクション)も行っている。

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